狼と香辛料 11
- 作者: 支倉凍砂,文倉十
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/05/10
- メディア: 文庫
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前半が、ほぼホロとロレンスのいちゃいちゃしかない!
でも、支倉凍砂の言葉回しの巧さは、こういう甘いシーンが一番光っていると思う。
直接的な甘い言葉なんて最後の最後までほとんど出てこないのに、読んでる方があてられてニヤニヤしてしまうような会話ができるんだから、本当にこの2人には見てて感心する。
僕は語彙力もなくストレートにしか物事を言えないので、変化球なんて投げられないし打てないから、ちょっとうらやましい…なんて思ってしまうなあ。
それに101ページの絵が。耳のたれ具合とか表情とかもうほんと素晴らしすぎる。
で、後半はガラっと雰囲気がシリアスになって、エーブの過去編。出逢いと、出会いと、そして絶望と裏切り。でも、ハンスの言葉もきっと嘘ではないし、ミルトンだって本気だったよな。
エーブの人格に、今回の中短編でもっと深みが増した気がします。