ナ・バ・テア
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 文庫
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おもしろくて、かっこ良かった。
映画にもなったスカイ・クロラシリーズの第1巻目。空戦モノがすごく読みたくて、なにか良い作品はないかなあと探していたところに、おすすめされて貸してもらったので読んでみました。
ちなみに、刊行順で言うと「スカイ・クロラ」が一番最初ですが、時系列順だとそっちは一番最後みたい。まぁその辺はWikipedia参照ということで。
子供のまま永遠を生きていて、地上ではプラスの感情が抜け落ちるクサナギが、自身に起こった境遇の急激な変化と仲間の死によって揺さぶられ、少しずつ変化していく様が面白い。
空戦シーンは、圧倒的優位に立つ主人公の視点からだけに絞ってごく淡々と描写されていて、スローモーションなのに疾走感があるような、不思議な感覚がする。クサナギ自身に潜り込むような、クサナギの視界と自分の視界が同化するような。戦闘機FPSのコクピット画面を見てるみたいだとも思った。
バンクとかラダー・エルロンとか、戦闘機の専門用語がどんどん出てきますが、知らなくてもだいたい雰囲気で何となくわかるし、十分楽しめます。実際無知な僕でも楽しめました。先にそういう単語を知っているともっと楽しめると思います。この辺はあとでちょっと調べてみよう。
それから、クサナギの戦闘機乗りとしての考え方がすごく格好いいっていうのが、この作品が好きな一番の理由。空への憧れっていうと一番わかりやすいかもしれない。その考え方はすごく子供っぽくて、だからこそ純粋で、格好良く映るんだと思う。
ラストは割とよくある感じだけど、すごく続きが気になります。次巻も近いうちに読みたい。