フラッタ・リンツ・ライフ
フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 文庫
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3巻目(ナ・バ・テアから読んでる)にして今更気付いたけど、キルドレは不老不死の成功例なんだよな。それでいて大人たち、つまりキルドレになっていない人間はそうなりたくないという。
キルドレは自由を求めて生き続けるために空を飛ぶけど、大人になるとどのステップで死ねただろうかなんて考える。
大人になると無駄なものが増えていくのかな。それは考えることだったり、身近にあるものだったりするだろうけど。その中で自分に本当に必要なものは何なのか。そういうことかな。
前に読んでからまたけっこうな間が空いてしまったけど、こんなに内省的だったかな。でもこの地の文の内省的ってのは僕が読んできた「パーフェクト・キス」や十文字青とは別で、というのもそこまで深く潜らない。一瞬潜ったと思ったらすぐに流れて浮き上がってくる感じ。
あとは、やっぱりこのシリーズは透き通ってる感じがする。ガラスとか水じゃなくて空気のイメージで、それでいてそれなりの力とか向きや躍動感があるから風。でもふわふわしてるわけじゃなくて、しっかり立っている感じがする。
子供の時単純に羽が生えて空が飛べたらいいのになーと憧れていたことを思い出して、今はもうそんなことはありえないと知っているけど、そんなこともあったなって楽しくなる感じ?
でも正直言って難しい。よくわからないけどたぶんそんな感じというレベルの感覚。