リトル・リトル

リトル・リトル (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ)

リトル・リトル (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ)

 まずは発売されて本当に良かった!背伸びして情熱と同じコミックエールに連載していたんですが、他雑誌への移籍もなく、同人誌という形でまとめるなんて案も出ていたほどだったんですが、ついに。
 まさに深窓の令嬢って感じの病弱な女の子が、キツネ耳の少女と出会い、友達になって、様々な季節を通して世界を広げていく、心温まるサイレントコミック。
 サイレントコミックのようなものをネット上のイラストや漫画で見たことはあったのですが、商業誌でまともに読んだのは「リトル・リトル」が初でした。それだけに、第1話をエールで初めて読んだときに印象も強かったです。
 「リトル・リトル」ですごく良いと思うのは、お話全体を包むほのぼのした雰囲気と、このサイレントコミックの性質がすごく合っていること。女の子のころころ変わる表情を見ていても、このとき何を感じて何を思っているのか妄想を膨らませるのも、本当に楽しい。表情の微妙な違いも、ほんとうまいなあと思ってしまいます。
 あと極めつけはメイドさん。お嬢様を見守り、叱ったり励ましたりする時のその目は理想的なメイドさんすぎて素晴らしい。絵柄もかなりしっかりしていて素敵です。女の子やキツネさんやヒツジさんがとっても可愛いのも魅力。BL方面に詳しいひとはもしかしたら絵をみて一発でピンとくるかも?
 そして本誌にはなかったepisode7からのお話が素晴らしかった。いやほんと、セリフなんて全くと言って良いほどないのに、何故か泣きそうになってしまうほどでした。
 というわけでおすすめ。特にARIAとか好きな人に。久々に漫画感想書いたけど両方ともエールの漫画だと言うことに気づいた…。いやあまり人の目に触れなそうだからって言うのもあるんですが。