神のまにまに〜カグツチ様の神芝居〜

神のまにまに!―カグツチ様の神芝居 (電撃文庫)

　女好きで軟派な24歳公務員の主人公っていうのもなかなか珍しい？杉井光の主人公は人永を少し見習うべきですね。いや、人永は人永でこっちもまたヘタレなんですが。
　面白いです。合間に入る人永の語りも相まって、全体的に漂う雰囲気もまったりムードというかちょっぴり都会から離れた雰囲気がとっても良い。
　それから女の子がみんな魅力的です。個人的にはヘッポコ派ですが、カグツチさんがこのままかませ犬で終わるのはすごくもったいないので次巻以降は是非活躍してほしい。それから、小町さんが介入して四角関係に発展とかしつつ、人永を振り回してくれるともっと良いです。ラブコメ部分は今後も楽しませてくれそうな気がします。
　中身は河童と人間のよくある諍いみたいな感じなんですが、意外とカグツチやら河童やらの設定がしっかりしていたのは良かった。ヘッポコも口絵でネタバレ？なんて当初は思ったんですが、むしろそこからの展開が本番で、河童の正体にホロっときたりもしました。が…だまされた！しかも最後はいい話で締められた！
　ただ、やっぱりちょっと気になったのは、ヘッポコがチートすぎるんですよね。もし今後このシリーズがずっとヘッポコチートで解決されるとしたら、それはとってももったいないと思う。なので、次回の解決はまた別の方向を探ってほしいかな。
　とりあえずは2巻に期待。雰囲気はすごく好きなので、続いてほしいなあ。