ピクシーワークス

ピクシー・ワークス (電撃文庫)

ピクシー・ワークス (電撃文庫)

 頭でっかち天才なやんちゃ美少女たちが、無人戦闘機を修理して空に飛ばそうというお話。
 戦闘機っていうとどうしても補正がかかってしまう面があるんですが、それにしても機器に対する描写は秀逸。専門的すぎない程度に専門的なかっこいいワードがあって実にあざとい!
 ただ、なんというか、この話って物語として落ち込む部分がないんですよね。天才過ぎて問題点が問題点じゃなくなってる。どんな話でも、困難にぶち当たって解決するっていう部分があると思うんですが、それがないのは構成として致命的にまずい気がする。ま、こまけぇこたぁいいんだよ!って感じで直感的に楽しむのがいいのかな(笑)
 ただ、この巻が壮大なプロローグって妄想すると、すごく楽しくなってくる。これが発端で世界的規模の問題に発展したりとか、戦争起こったりとか、もっとドロドロした、政治と利権と主張と自由と欲望に振り回される夢あふれる展開が待っている気がしてならない!
 まだ伏線も大量に残ってるし、思わせぶりなとこもあるし、今後が楽しみです。