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神様のメモ帳 2

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

 杉井光の作品を読むたびに、自分自身までもヘタレになっていきそうな気がする。それほどに主人公が後ろ向きで全力疾走している。その主人公が感じているどうしようもない無力感を、何故か僕は自分と重ねてしまう。
 ただ、そのナルミの自己嫌悪は、それで自分を追い詰めて追い詰めて、それでも最終的には少し這い上がってる。過程はどうあれ、成長していたり、無力感のわりには出来ることが増えたりしているのは明白だし。
 後ろ向きの全力疾走って言うのは何もナルミだけじゃなくて、アリスが言う「世界中の哀しみや不幸はすべてぼくのせいなんだ」も、そうだ。それは言い換えれば「ぼくが動くのはすべての哀しみと不幸を無くすためだ」ってことで、つまりアリスは信念をもった熱いキャラなんだよな。
 僕が「神様のメモ帳」に、陰鬱だけれどどこか爽やかな雰囲気を感じるのはそういうところなんだと思う。絶望する一歩手前で、それでも誰にでも一度は起こる奇跡を信じて、とにかくもがいてあがいて。
 そしてその2人を全力で支える仲間がいるんだから心強い。
 四代目は今巻でも最高に格好良くてツンデレだった。特にp.97の絵はちょっとやりすぎなぐらい格好良くて惚れるね。
 あと、神メモはところどころにあるコメディ部分が良い味出してる。特にやくざ相手とか少佐とのネタ会話が好き。
 ラストがとても次巻を期待させる引きだったので、3巻も早く読みたい。あーもう良かった。本当に良かった。
 そして読了後の余韻を楽しみつつあとがきを読んだら杉井光のせいで台無しだ!と思ったけど読んでたら何気にいい話で締めててくやしいと思ってたのに最後にオチつけやがってくやしい!なんなの!